2023/8/17

事前の準備

本日より、夏期講習後半がスタートします。
数日のお休みでしたが、ずいぶん久しぶりのような感じがするものです。
気持ちを新たに、残りの講習もしっかり取り組んでいきたいと思います。
 
すこし前になりますが、お盆休暇直前の授業後、私のほかにH先生とK先生が残っていました。
講師生活3年目のH先生は、学生講師の中心的な存在で、忙しい大学生活の中、理系教科を中心に多くの授業を担当してくれています。
生徒から非常に人気があり、信頼も厚い講師でもあります。
また、1年目のK先生は、持ち前の明るさと親しみやすさでどんな生徒ともすぐに打ち解け、質問や悩みを引き出すのが非常に上手な講師です。
 
お盆休暇直前の授業後、その2人が理科の授業について話をしていました。
K先生は、お盆明けに理科の授業デビューを果たします。
これまでも、H先生や同じく3年目のS先生の理科の授業に一緒に出て研修を積んでおり、十分に授業に臨む準備ができていることは間違いないのですが、それでも緊張している様子。
そこで今年度の中3理科の主担当講師の一人であるH先生から、授業の進め方や準備等、最終確認を含めてアドバイスを受けています。
 
そのやり取りの中、板書について話が及んだときのこと。
H先生は日ごろから非常に上手にホワイトボードを駆使して授業をしています。
そのことについて私からK先生に伝えたのですが、そのときH先生から、
「私は理科の授業に臨む際に、ノートに3回、(授業内容の)板書の練習をしています」
との言葉が。
これには、K先生も驚きを隠せなかったようです。
 
そもそもH先生は、日本トップレベルの理系国立大学に通う、非常に高い学力を持つ講師です。
テキストに沿って内容を説明し、自力で設問を解くというレベルであれば、準備に多くの時間をかけずともさほど問題ないはずです。
では、なぜそれだけ授業準備に時間をかけ、余念や油断がないのか?
 
それは、「相手に伝える(教える)」ことと「自分で解く」ことには大きな違いがある、そのことをよく理解しているからではないでしょうか。
また、単に内容を説明するだけではなく、様々な学力層の生徒に対して、また参加してくれている生徒一人ひとりに対して価値のある授業にしたいという気持ちが、万全の準備や様々な工夫を施すモチベーションにつながっているのではないかと思います。
(こういった意識や姿勢は、前回のブログで紹介した、大学4年生のY先生にも通じるところがあると感じています)
 
・・・これは1週間前の8月10日の出来事でした。
紹介するのが少し遅くなってしまったのは、本日、K先生の理科の授業デビューだったからです。
初めてですので当然ながら少し緊張をしていましたが、しっかりと授業をしてくれました。
授業前の予習はもちろんですが、休み時間なども生徒に合わせたプリントを用意していました。
もちろん、先輩講師の域に達するにはこれから努力し経験を積む必要はあります。
ただ、K先生にとって、7月の講師研修(2回前のブログをご一読ください)と今回のアドバイスは、非常に大きな意味があったのではないでしょうか。